支出を読む

続いて、レントロールから得ることのできる、支出に関する情報です。当然ながら、賃貸物件の運営はコストを要するもので、リターンがそのまま利益になるわけではありません。リターンからコストを減じたものが利益ですから、支出について把握することが、収支想定の重要項目の一面であることがわかると思います。

先に書いたように、水道代や光熱費は、一括契約の場合、オーナーが総額を支払い、個々の入居者から使用量を徴収することになりますので、帳消しになるから計算から外して良いとは考えずに、契約形態と料金設定とを把握する必要があります。

敷地外の駐車場の使用量や町会費、インターネット代金なども、個々の入居者がそれぞれ支払うものもありますが、多くはオーナーとの一括契約であるケースが多くあります。その場合も同様に、オーナーが支払う額と入居者から徴収する額とを区別して考えるようにした方が良いでしょう。

ここで検証しているのは、あくまで「レントロールに記載されている(可能性のある)支出」でしかない、ということを忘れないようにしましょう。例えば、レントロールには上記したような家賃以外の施設のレンタル料をオーナーが支払う形態になっているところを、その額を賃料として参入しているなどして、支出の実態を曖昧化することはありつつ教えてくれるものと総合的には言えるのですが、ここで、レントロールには記載義務がないのはもちろん、通例としても一般的には記載しないのが普通であるような、様々な支出があり得ます。

融資を受けているのならば、月々のローンの支払いはもちろん忘れてはなりません。他にも、修繕費や維持のためのメンテナンス代金が発生することがあります。以前のオーナーが放置してきた設備の破損について、修繕が必要だと考えるならば、それは買主自身が内見などして把握するものですので、現況オーナーから得られることはないでしょう。これらについては他の記事に任せて、今回はレントロールの読み方として展開しています。