レントロールの読み方

前回まで、レントロールのうち、家賃収入に関わる情報の読み方について、書いてきました。特に、想定家賃という概念について検討しましたが、それで全てを説明できたというわけではありません。

しかし、思いつく限りにポイントを書いていってもまとまりがなく、却って重要なポイントを見逃すようなことになりかねませんので、一旦ここで話を進めて、レントロールの説明に戻りたいと思います。

レントロールは仲介業者もしくはオーナーが発行する、物件情報一覧です。おさらいとしてポイントを述べると、まず、レントロールは、不動産投資の中で取引を円滑かつ確実なものとするために作られるものであり、その作成を義務付ける法律やルールはありません。かなり一般化されたローカルルールといっても良いかもしれません。

存在自体が義務を持たないので、その形式やフォーマットも一定ではありません。記載される項目にも決まりはなく、最低限言えることは、家賃情報が記されているだろう、といった程度になります。

とはいえ、取引をスムーズにするためのツールですから、それなりに似通った形式というものがあり、運が良ければ他の有益な情報もあるといったようなイメージです。

レントロールを構成する情報のほとんどが、レントロールを作成しているその時点での、物件の持っている条件についてのものです。つまり、シミュレーションやあり得た別のシチュエーションではなく、実際にどれほどの金額設定がされているか、場合によってはどれほどの面積を占有しているか、現在の入居者が実際に入居してきた日付はいつか、といった、すでにおきた過去の情報、記録ということになります。

買主は、投資対象をリサーチする際、得られた情報を用いて何をするかというと、最終的には、正確な収支の見通しをつかむことを目指して、想定収入などを算出します。

想定、シミュレーションは、過去の現実のデータをもとに、それらを加工して行われるものです。未来の見通し過去は関係ないということはあり得ません。

必ず、確実な過去データが入用となります。

レントロールはそういった過去実績の記録に近く、家賃について以外にも、多くの、シミュレーションのために要される項目を持っています。